たびの終わり

ようやく、猪苗代に入り猪苗代湖が見えてきました。

もう回りはどっぷりと暗くなってきました。

そのころには機械的にペダルを踏むだけで

考える力もあんまりなかったです。

そんなとき、翁島の近くだったでしょうか。

道路のまんなかに、ぼんやりと黒く丸いものが浮いているのです。

このまま、走るとぶつかりそうでした。

おっと、危ないと前かがみになりよけました。

そして通り過ぎた後、あれ？ あれなんだ？ と思いましたが

ふりむく気力もなく進みました。

ようやく強清水までつきました。

やっと見慣れた風景が広がり、思わずほっとしました。

ここからは、ずっと下り坂です。

なにもかも開放された気分でした。

どんどん、速度はあがります。

気持ちのいい風があたり最高でした。

自転車はガタガタと音をたて喜んでいるようでした。

って自転車壊れるんじゃないか！？

我に返り、速度を落としました。

最後に気を抜いて事故ってられません。

今度は落ち着いて走り・・・やっと、見えました。我が家が！

喜び勇んで家に駆け込みました。

ただいま！

父「よく帰ってきたなぁ」

母「おかえりっ、なに真っ黒じゃないの！？」

姉「わぁ、黒人だ！」

鏡を見るとほんとに真っ黒だ。

海の男のようだった。

時計を見ると午後９時でした。

というと、ここまで着くのにかかった時間は、２２時間！

思ったより早く着きました。

そのあと、すぐに風呂に入り床に着きました。

ああっ、布団で寝れるって幸せだなぁ。

・・・次の日、一緒にともにした自転車のタイヤを見ると

スリックタイヤのようにツルツルでした。溝が全くありません！

良かった、パンクしなくて・・・

これで、この体験記は終わりです。

なにか機会がありましたら、バイクの旅の話もしたいと思います。

ご感想がありましたらこちらにお願いします。

最後に、長い文章を読んでくれてありがとうございました。